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日本語でいちばん美しい『だから』

沙漠ツアーはお休みです。

夏目漱石『坊っちゃん』の最終章です。坊っちゃんは辞表を郵送し、松山を後にします。

清の事を話すのを忘れていた。―おれが東京へ着いて下宿へも行かず、革鞄を提げたまま、清や帰ったよと飛び込んだら、あら坊っちゃん、よくまあ、早く帰って来て下さったと涙をぽたぽたと落とした。おれもあまり嬉しかったから、もう田舎へは行かない、東京で清とうちを持つんだと云った。

その後ある人の周旋で街鉄の技手になった。月給は二十五円で、家賃は六円だ。清は玄関付の家でなくなっても至極満足の様子であったが気の毒な事に今年の二月肺炎に罹って死んでしまった。死ぬ前日おれを呼んで坊っちゃん後生だから清が死んだら、坊っちゃんのお寺へ埋めてください。お墓の中で坊っちゃんの来るのを楽しみに待っておりますと云った。

そして次の一文で物語りは完結します。

だから清の墓は小日向の養源寺にある。

作家の井上ひさしさんがこの『だから』を日本語でいちばん美しい「だから」の用例だと話されています。

幼い頃から坊っちゃんの面倒をみてくれた老いた家政婦さんの清(キヨ)、その彼女への坊っちゃんのかぎりない優しさ愛情がこのだからに込められている、そう理由を説明されています。

なるほど。ただの接続詞の一語がかがやいています。日本語はすばらしい。ああ 日本に生まれてよかった ワイ。

カミサン・・・・・・・・・ちょっとォォォ、今日も出て行くと、酒飲みね。

わたし ・・・・・・・・・団長に呼ばれた。だから行かにゃんとたい。

このだからには、団長へのかぎりない忠誠心と酒飲みたい気持ちが込められている。

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